History
センター概要
本センターは昭和57年に開学当初から解剖学、病理学、法医学の建物において分散実施されていた人体解剖を軸とした形態学の講義、実習、日常解剖業務及び研究を総合的に実施するために建設されたものです。
センター内には、各解剖室、標本保管庫、電子顕微鏡室に実験室、標本作製室を備え、かつ西ウイングには肉眼解剖実習室、講堂、組織学実習室、視聴覚学習室が配置されています。形態学の実習にはWhole slide image(WSI)を用いた学生教育も行っています。
京都大学学術情報メディアセンターの医学部サテライト演習室も付設されています。
また、平成15年からは学内外の医学生物系研究者や大学院生を対象に、免疫染色などの形態研究支援を行っています。
センター沿革
医学部附属総合解剖センターは、明治に開学されて以来、別々の建物で実施されていた解剖学、病理学、法医学の人体解剖を軸とした形態学教育や日常解剖業務を、一つの近代的な建物で総合して実施することができるようにと建設された。
現在では、メディアセンターサテライト演習室を兼ねた組織実習室、バイオハザード対応型の系統解剖実習室・病理解剖室・法医解剖室など、近代的で充実した設備を整えている。
100年の歴史の中で蓄積された数千に及ぶ肉眼標本は世界でも類のない規模のものである。
また、研究者への支援として組織標本作製技術、電子顕微鏡技術を提供するとともに、学生教育用資料の作成を行うなど研究・教育の両面で学内外に広く貢献している。
略年表
昭和54(1979)年 | 初代センター長 翠川 修教授(病理学)就任 | |
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昭和55(1980)年 | 11月 | 着工 |
昭和56(1981)年 | 11月 | 竣工 設立当初、建物は地下1階、地上4階、床面積は延べ5,064.94㎡で、地階には系統解剖実習室(30体分)、実習体保存室(180体分)、死体処理室、臨床解剖実習室、廃液処理装置、1階には講義室(214席)、事務室、霊安室、法医解剖室、法医肉眼標本室、法医資料保管室、2階には組織実習室(130席)、病理解剖室、病理症例討議室、病理臓器保管室、組織標本作成室、3階には視聴覚学習室(21ブース)、低温室、化学検査室、技官室、病理法医組織標本作成室、センター長室、分析機器室、教官室、病理資料室、4階には視聴覚学習室、標本展示室、医史学センターが配置されていた。 |
昭和57(1982)年 | 10月 | 活動開始 |
平成元(1989)年 | 4月 | 2代目センター長 福井有公教授(法医学)就任 |
平成5(1993)年 | 4月 | 3代目センター長 杉山武敏教授(病理学)就任 |
平成7(1995)年 | 1月 | 4代目センター長 日合 弘教授(病理学)就任 |
平成10(1998)年 | 4月 | 西ウィング4階がメディアセンターサテライト演習室となる |
平成11(1999)年 | 8月 | 有菌廃水処理設備竣工 |
平成12(2001)年 | 1月 | 5代目センター長 井出千束教授(解剖学)就任 |
3月 | バイオハザード対応型病理解剖室改装完了 | |
平成15(2003)年 | 1月 | 組織学的研究支援開始 |
平成16(2004)年 | 3月 | バイオハザード対応型法医解剖室改装完了 |
平成17(2005)年 | 1月 | 6代目センター長 真鍋俊明教授(病理学)就任 |
平成19(2007)年 | 4月 | 電子顕微鏡室がF 棟から解剖センター西ウィング3階に移設 |
6月 | 透過型電子顕微鏡 日立 H-7650 設置 | |
10月 | バーチャルスライドによる実習開始 | |
平成20(2008)年 | 4月 | 組織実習室がメディアセンターサテライト演習室を兼ねる |
平成21(2009)年 | 1月 | 7代目センター長 玉木敬二教授(法医学)就任 |
3月 | 各解剖室にホルマリン規制対策装置を設置 | |
4月 | 京都大学医学部附属病院診療用電子顕微鏡検体の作製を開始 | |
平成25(2013)年 | 1月 | 8代目センター長 萩原正敏教授(解剖学)就任 |
10月 | 全館の耐震改修完了 | |
平成27(2015)年 | 3月 | 集束イオンビーム走査型電子顕微鏡 (FIB-SEM) CarlZeiss Crossbeam540 設置 |
平成29(2017)年 | 1月 | 9代目センター長 羽賀博典教授(病理学)就任 |
令和2(2020)年 |
3月 | 走査型電子顕微鏡 日本電子 JSM-7900F 設置 |
透過型電子顕微鏡 日本電子 JEM-1400Flash 設置 | ||
令和3(2021)年 | 1月 | 10代目センター長 玉木敬二教授(法医学)就任 |