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粟屋 智就 准教授

着任挨拶
 2023年10月より、吉澤明彦先生(現・奈良県立医科大学病理診断学講座教授)の後任として着任しました。
 私は小児科医・小児神経科医・臨床遺伝専門医で、臨床医としては小児の神経発達・運動発達を基本として先天異常症候群や先天代謝異常症、神経筋疾患などの遺伝性稀少疾患の診療を、基礎研究としてはiPS細胞を使った稀少疾患の病態モデル作成・評価や発達障害に関連した動物モデルの中枢神経病態の解析を行ってきました。2016年からは形態形成機構学(旧解剖学講座)に学内異動し、医学部学生に対する肉眼解剖学教育と共に、RNAスプライシング制御技術を利用した創薬研究、遺伝学的診断の精度向上のための技術開発に従事してきました。総合解剖センターでは系統解剖学のみならず、法医学・病理学・組織学といった解剖・形態に関わる幅広い領域に関わる業務を行っています。本学における教育・研究活動が円滑に進められるよう尽力して参りたいと思います。

 また、附属総合解剖センターでは、病理組織標本作製、電子顕微鏡観察等の形態学的研究の支援活動を提供しており、きめ細かいサービスで学内のみならず学外からも高い評価を受けています。組織形態支援室では、通常の組織切片の作成、各種染色の他、高精細バーチャル顕微鏡システム(NanoZoomer S20, 浜松ホトニクス)や、人工知能を用いた画像解析システム(HALO, Indica Labs)、オールインワン蛍光顕微鏡(BZ-X800, Keyence)等を使用することが出来ます。また、電子顕微鏡室では透過型電子顕微鏡(TEM)の他、走査型電子顕微鏡(FE-SEM, FIB-SEM)を有し、タイリングや立体画像の構築など新しい高精細な形態学的観察が可能です。今後はこれらの高い品質を維持しつつ、顕微鏡下での組織標本の切り出し、空間的遺伝子発現解析等、これまでに培った技術を活かした高度な研究手法の導入を検討しています。これらの技術を担う技術者・研究者の育成、医学・生命科学研究支援機構(iSAL)への加入による受託解析フローの簡略化、他拠点との協働などにより、一層の研究支援体制の充実を図りたいと思います。当センターで実施している支援活動への質問や希望する解析等、お気軽に相談ください。

[業績] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/myncbi/1jW8c55H5iq/bibliography/public/

[連絡先] 粟屋智就(あわやともなり)
Email: awaya@kuhp.kyoto-u.ac.jp
〒606-8501 京都市左京区吉田近衛町
京都大学大学院医学研究科 附属総合解剖センター
TEL: 075-753-4496(事務室)